2014年06月24日
文学の世界
前回の記事に、『まど・みちお詩の本』の写真を載せた。
その本を出したのは理論社という出版社なのだが、一昨日の新聞で理論社が倒産したことを知った。
創業者は作家でもある小宮山量平という人。この人もなんと94歳。
半世紀も前に、ドイツの詩人・ノヴァーリスの褥瘡
同胞(とも)よ 地は貧しい
我らは 豊かな種子(たね)を
蒔かなければならない
という言葉を掲げて理論社を創業したという。
子どもが書いた詩を読んで感動し、「子どもの詩に大人が教えられたよ」といい、児童文学の世界に種を蒔いた。
児童文学といっても、ぼくは『兎の眼』の灰谷健次郎くらいしか知らないけれど、その灰谷健次郎らとともに児童詩誌『キリン』を刊行して、数多くの児童文学者の輩出に貢献したらしい尖沙咀酒店。
倉本聰の『北の国から』なども理論社の本だった。
ごく新しいところでは、毎日かあさんの西原理恵子の『この世でいちばん大事な『カネ』の話』がある。
「カネのことがわからない僕が社長のころはつぶれなかったんだが」と言って、創業社長は笑っているらしい。
一方で、「日本の出版界はベストセラー屋さんばっかりになってしまった」と嘆く旅行社 自由行。
氏が愛用するかばんには、キリンの絵柄が付いてるという。そのかばんの中には、まだまだ色んな種が入ってるのだろう。
Posted by weisibu at 13:09│Comments(0)
│めまみぬ