2014年07月16日
道端の紫陽花
6月も中旬になってようやく仕事も落ち着いてきた。ビルから出るとさっきまでの雨はもうきれいに上がっていた。少しネクタイを緩めながら駅に向かう。
まだ構内は空いていた。
「これなら座って帰れそうだ。」
電車のシートに腰掛けて一息ついた。時計を見ると針は5時を指している。
「久しぶりに早く帰れるな。」
明日の午後はT商会の営業部長との商談がある。
「担当は佐藤君だったが、進捗状況の確認を忘れたな。まあ彼な大丈夫だろう。念のため、明日は朝一番で打ち合わせしておこう。」
電車から降りて駅の改札を出る。
僕の家は駅から歩いて15分ほどの住宅街にある。道端の紫陽花が咲いている。
「この先には確かバイク屋があったはずだけど。」
個人でやっている小さなバイク屋だ。
店が開いている時間にこの通りを歩くのは久しぶりだ。いつもはコンビ二くらいしか開いていない。
店の前を通ったときに店先に止まっているバイクを見て僕は目を疑った。
「こんなところにあるなんて!」
僕はしばらくこのバイクに釘付けになった。
Posted by weisibu at 11:55│Comments(0)
│merry